アフォーダンスをどう説明するか

「d long life design」vol.17の深澤直人さんの連載、「ふつう」のアフォーダンスに関する言及がすばらしい。誰か他の人にアフォーダンスを説明するときにすごくわかりやすいと思った。引用してみる。

自分なりに理解するとアフォーダンスとは、環境が人に提供する価値のことで、その価値は無限であり、人がその価値を途切れずに見いだし続けることを「行為」と定義するのではないかということだ。例えばテーブルに手をついて「よいしょ」と立ち上がるときのその手をつく位置がその状況において見いだされた、あるいはテーブルのその厳密な位置が提供した価値であるということである。その状況が一般的であるほどその価値値、つまり手をつく位置は似てくるということで、それを別の言い方で「ふつう」ともいうのではないかと思う。

アフォーダンスについては感覚的にわかっているつもりだけれど、いざ言語化、あるいは外部化して他の人に説明するのがすごく難しいと思っていた。この言及を読んだとき、ああ、こう言えばいいのかと腑に落ちた感じ。もちろん、これは深澤直人さんによるアフォーダンスの解釈であるということに留意する必要があるが。もうちょっと自分の中で考えてみようと思う。