UIとは何か?
Inter Communicationの春号を読んでいる。
Inter Communication (インターコミュニケーション) 2007年 04月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: エヌ・ティ・ティ出版
- 発売日: 2007/02/27
- メディア: 雑誌
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Memoriumの作者としても知られる、渡邊恵太さんの「インターフェイスの大変動」という記事が面白い。ゲーム機からPCのインタフェースまで、横断的に分析している。すこし長いけど引用する。
さて、このようなGoogleのやり方や、人工知能によらない手法でシステムを高度化する際に重要になるのは「ユーザーの行為」である。それはユーザーの行為が、意味をつくるためである。したがって、ユーザーの行為を引きだすことが、ユーザー・インターフェイスの役割になりつつある。
人間の知性は何らかのモノや周辺と接触するときに表出する。厳密にいえば、私たち人間は常に具体的な環境の中にいる。それゆえにユーザーの行為は常に意味があり、行為は常にある特定の環境と相補的な関係で露わになる。
その意味をどれだけコンピュータが把握できるようにするかが鍵となる。ここで重要なことは、ユーザーの行為の意味を解釈するのは、設計者でありコンピュータ自体ではない。少なくとも今日、人間を最もよく知っているのは人間自身である。したがって設計者がユーザーの暗黙的な行為の中に意味を発見し、それをコンピュータで汲みとれるように形式化できる仕組みをつくることが求められる。これがユーザー・インターフェイスの役割である。言い換えれば、ユーザー・インターフェイスの役割は“人間の暗黙知を形式知に変換する”ことである。
webサービスの制作に関わる者として、いろいろと考えさせるところが多い。