新聞を読む理由

新聞を購読している。もしかしたらもう必要ないのかもしれない、と思いつつまだ購読をやめていない(ちなみに購読しているのは日本経済新聞)。その理由は、まぁ世間一般の人はこういうことを考えているのだな、ということを一般感覚としてわかっている必要があると思うからだ。

例えば、9月11日付の夕刊ではGoogle Chromeのことを取り上げてこう書く。

ほとんどの市販パソコンには米マイクロソフト(MS)製ブラウザがあらかじめ搭載されており、一般利用者は特に不便を感じていない。

そしてChromeの特徴について、次のように伝える。

ネット上のソフトと命令をやり取りする特殊な“部品”を一から設計し直したという。

JavaScriptが高速に動く環境のことを言っているのだろう。だが、世間一般の人にJavaScriptと言っても通用しない。もしかしたら、この記事を書いている編集委員自身が理解できていないのかもしれないが(日経のIT関連の記事ではよくあること)。

ここで重要なのは、こうして書かないとわからない人たちが大多数で、リリースと同時にChromeを嬉々としてインストール、いろいろと試したり遊んだりするような人たちはごくごくほんの一部だということだ。

そういうことを考えながら、新聞を読んでいる。もちろん、先鋭化した知識や嗅覚のようなものは必要だと思う。だが、そういう自分たちに満足してしまうのはよくないのではないか、という思いの方が強い。

(ちなみに日経を選んでるのは文化面が実は充実してるから。あと、文字が昔と比べて他の新聞ほど大きくなっていない点を評価しているから。)